【20人の体温を測定するサーマルカメラとは?】価格や助成金も解説
「毎日、たくさんのお客さんの出入りがある。コロナ対策の一環として、体温を計測したいけれど、1人ひとり計測すると膨大な時間がかかる。瞬時に体温を測定できるサーマルカメラが欲しい…!」
あなたは、新型コロナウィルス対策の一環として、入場者や来客の体温をスピーディに計測したいというニーズがあるのですね。そこで、瞬時に体の表面温度を計測できる「サーマルカメラ」に興味があるのではないでしょうか。
しかし、サーマルカメラと一口にいっても種類がたくさんあるため、どうやって選べばよいのかわからず、困っているのではないでしょうか。
この記事では、サーマルカメラの選び方について解説すると共に、レンタル価格や助成金の取得方法に至るまで徹底解説いたします。
こんな想いがある方は、この記事を是非読んでみてください。
こんな方におすすめの記事です
- サーマルカメラにはどんな種類があるのか知りたい
- 失敗しないサーマルカメラの選び方を知りたい
- サーマルカメラのレンタル価格を知りたい
- 助成金の取得方法を知りたい
- 導入事例を知りたい
- プロも推奨するサーマルカメラはどれか知りたい
この記事を読めば、すぐにでも貴社にピッタリなサーマルカメラを選んで購入することができるようになります。
それでは早速、ご覧ください。
サーマルカメラは「体表面温度」を計測できる
サーマルカメラとは、非接触で体表面温度を計測することができるカメラのことをいいます。
人間は体温が高くなると放出する赤外線の量が増える性質があります。その性質を利用して、センサーで赤外線の量を計測するのがサーマルカメラの基本的な仕組みです。誤差はプラスマイナス0.5℃程度となっており、たいへん高精度です。
通常、体温を計測する際には、温度計を身体と密着させなくてなりません。さらに、非常に近い距離でのやりとりになるので、ウィルスへの感染リスクが高まります。
一方、サーマルカメラであれば、非接触であるばかりか、赤外線センサーで体温を測るので、その場に管理者を配置する必要はありません。無人で体表面の温度をチェックすることができるので、感染リスクを限りなくゼロにすることができます。
体温が高い人物を検知した場合には、パソコンなどでアラートを受け取ることができるため、非接触型のビジネスモデルを推進したい方、コロナ対策をしたい方に最適です。
サーマルカメラは大きく分けて3種類ある!
サーマルカメラを選ぼうと考えた際、種類がたくさんあって迷ってしまう人も少なくありません。そこで本項では、サーマルカメラの種類を解説します。サーマルカメラは、大きく分けて3つの種類があります。
- 1.タレットタイプ(ドーム型)
- 2.ハンディタイプ
- 3.スタンド設置タイプ(サーマルAIカメラ)
タレットタイプ(ドーム型)
タレットタイプは、もっともスタンダードなサーマルカメラです。非接触で最大20人程度の体表面温度を瞬時に計測することができます。
カメラから1m~3m程度離れていても、体表面温度を瞬時に測定することができます。人の行き来が激しい店舗などに最適なのが、このタイプのサーマルカメラです。
タレットタイプの場合、三脚を使って立てておくだけなので、むずかしい工事は一切不要です。いつでもどこでもカンタンに設置することができます。体温が高い人がいれば、アラートが出るので、管理者を常時配置する必要もありません。
「置いておくだけでOK!」「多人数の体温を非接触で瞬時に計測したい」といったニーズがある方は、タレットタイプのサーマルカメラを購入しましょう。
ハンディタイプ
ハンディタイプは、その名の通り、手に持って来客の体表面温度を計測するサーマルカメラです。1m程度離れたところから、対象者の体温を非接触で計測できるため、市販の体温測定器よりも感染リスクを抑えることができます。
なお、タレットタイプと異なり、同時に計測できる人数は1人までです。同時に大人数の来客の測定をする必要はないが、非接触でスピーディに体温チェックを行いたいという場合には、もっとも安価に購入できるハンディタイプがオススメです。
基本的には手に持って使いますが、三脚などで立てておくことも可能です。おおよそ0.5秒から1秒程度で体表面温度を計測できます。
スタンド設置タイプ(サーマルAIカメラ)
スタンド設置タイプは、スタンドにタブレットとサーマルカメラを取り付けたものです。
来客が、タブレット画面をのぞきこむことで、瞬時に体表面温度を測定します。スタイリッシュなデザインなので、オフィスビルの受付などに設置するのがオススメです。
ハンディタイプと同様、画面が小さいため同時に複数人の測定はできません。あくまで1度に1名の測定に限られます。そのため、たくさんの来客を瞬時に計測したいといったニーズがある場合には、タレットタイプを選びましょう。
3つのタイプのうち、どれを購入するべきか悩んだ場合、以下を基準に選んでみてください。
サーマルカメラを購入する際の選定ポイント
・一度にたくさんの来客の体温をスピーディに計測したい
→タレットタイプ
・1人ずつの計測でOK
→ハンディタイプ/スタンド設置タイプ
・予算が限られている
→ハンディタイプ
サーマルカメラの料金はスペックによってピンキリ!
サーマルカメラには、3つの種類があることや、それぞれの違いについて、お分かりいただけたのではないかと思います。続きまして、皆さんも気になる料金について、3つのタイプ別にご説明します。
タレットタイプ
タレットタイプは、20人の体温を同時に計測できる高機能なものなので、他のタイプのサーマルカメラよりも高価です。どんなに安くても50万円からで、スペックによっては最大90万円くらいまでと幅が広いのが特徴です。
ハンディタイプ
ハンディタイプは、1名しか計測できないため、たいへん安価です。価格は、8万5000円程度のものから、スペックによっては20万円程度のものまであります。
スタンド設置タイプ
タブレット画面にサーマルカメラを取り付けるスタンド設置タイプも1名の体温計測に限定されますが、スタンド等が必要になるため、20万円から30万円程度で購入できるようです。
上記のように、サーマルカメラの種類・スペックによって、金額には大きなバラつきがあります。まさに“玉石混交”で「相場があるようでない」のが現状なのです。
ちなみに、イベントの日だけ利用したいなど「レンタル」のニーズに応えるサービスもあります。ただし、レンタル価格もピンキリです。
ハンディタイプの場合、1日あたり1万円から1万5000円程度ですが、タレットタイプの場合、1日あたり5万円から10万円くらいでレンタルされています。
数日限りのスポット利用やイベント会場で使いたいといったニーズでない限り、購入した方が圧倒的に安いといえます。
いずれにしても、サーマルカメラは高価な買い物なので、いきなりネット注文すると、失敗するリスクが高いです。また、カメラ業者であれば「リース契約」を行うことができます。リースであれば、レンタルよりも安価なケースもあり、金額的な負担が少ないのでオススメです。
そのため、提案力があって信頼できるカメラ業者に、相談するのがオススメです。自社のニーズに合ったサーマルカメラを提案してもらいましょう。
サーマルカメラは助成金の適応で最大450万円が無料になる!
サーマルカメラの種類や価格についてはご理解いただけたのではないかと思います。
続きまして、サーマルカメラを「購入」したいという場合に、是非とも活用したい「助成金制度」についてご紹介します。
ご存じない方も少なくないのですが、コロナ対策の一環としてサーマルカメラを購入する場合、国から助成金を受け取ることができるのです。申請するのは無料ですから、やらない手はないですよね。
というわけで、都道府県や市区町村に依らず、誰でも申請することができる「最もオススメな助成金の申請方法」についてご紹介します。
結論からいえば、ズバリそれは「IT導入補助金」です。
「IT導入補助金」は、経済産業省と独立行政法人中小企業基盤整備機構によって提供されている助成金です。
IT導入補助金そのものは、パソコンや周辺機器などのITツールを導入して事業に役立てたいと考えている中小企業・自営業に向けた助成金です。通常、最大450万円(総額費用の50%)を補助してくれる頼もしい制度です。
この制度に対して、新たに加えられたのが新型コロナウィルスの感染拡大を前提とした「特別枠」です。特別枠では、以下いずれかの目的でITツールを導入した場合、補助金を最大450万円支給するというものです。
Point1サプライチェーンの毀損への対応
顧客への製品供給を継続するために必要なIT投資を行う
Point2非対面型ビジネスモデルへの転換
非対面・遠隔でのサービス提供が可能なビジネスモデルに転換するために必要なIT投資を行う
Point3テレワーク環境の整備
従業員がテレワーク(在宅勤務等)で業務を行う環境を整備するに必要なIT投資を行う
サーマルカメラの導入では、「非対面型ビジネスモデルへの転換」が該当する可能性が高いです。
とりわけ魅力的なのが「補助率」です。従来が50%の補助だったところ、コロナ関連の特別枠では2/3~3/4も補助されます。大幅なグレードアップといえますね。
ざっくりといえば、「新型コロナウィルスの感染拡大を目的としたITツールの導入を行うならば、ツールの購入費用の2/3~3/4を負担する」というわけです。非常に気前のいい助成金制度といえるでしょう。
さらに、申請チャンスがたくさんあるのも、この助成金の大きな魅力です。
2020年の特別枠の申請期間は2020年12月下旬までですが、現時点では7回の応募のチャンスがありました。ホームページ上では、現時点で7次締切分のスケジュールまで公開されています。第6次締切分は2020年8月31日(月)17:00まで、第7次締切分は2020年9月30日(水)17:00までです。
12月末まで申請のチャンスがありますので、購入したいサーマルカメラをチェックして、すぐにでも申請準備に取り掛かりましょう。
大まかな申請手順としては、以下の通りです。
- 1.助成金を受けたいITツールの選定を行う
- 2.申請するためのマイページの登録
- 3.ITツールや事業計画等の入力・申請書の提出
- 4.交付申請完了
- 5.交付決定
2020年9月30日(水)17:00に締め切る7次締切分では、交付決定が11月頃のようです。約1カ月後には交付が決定するため、非常にスピーディに補助金が受け取れるようです。
なお、1点注意点があります。
この助成金は100%受け取れるものではありません。審査の結果に応じて「助成金が受け取れるか否か」決まります。その点については、十分に理解しておきましょう。
助成金の詳細は、以下をご確認ください。
もしも、「自分で調べてもイマイチわからない・・・」という方や、助成金の申請について不明点がある方は、当社までご相談ください。
助成金の申請方法などについて、くわしくサポートさせていただきます。
サーマルカメラの設置事例
助成金を用いてサーマルカメラの経費を圧縮する方法についてはご理解いただけたのではないかと思います。続きまして、サーマルカメラの設置事例についてご紹介します。
サーマルカメラは、あらゆる業種でニーズが拡大しており、コロナ禍において人気が沸騰しています。病院やスーパー、駅、空港、オフィスビル、公共施設、工場、倉庫、学校、イベント会場などさまざまなシーンで活用できます。
「他社がどのように活用しているのか」について、参考にしていただければ幸いです。
病院
病院は、徹底したクラスター対策が必要な場所の一つです。とりわけ、お見舞いで訪問してくる来客からのウィルス感染が懸念されます。大規模な病院であれば、タレットタイプのサーマルカメラを導入しましょう。診療所やクリニックであれば、スタンド設置タイプやハンディタイプで十分です。
スーパー
スーパーの場合、一度に多人数の来客が想定されるため、クラスター発生のリスクが高い場所の一つです。そのため、複数人の体表面温度を一度に計測できるタレットタイプのサーマルカメラを導入しましょう。
駅・空港
駅・空港も、病院やスーパーのように多人数の入場が想定される場所です。1人ひとりの体温を測定する時間的余裕はないため、タレットタイプの導入が最適です。
オフィスビル
小規模~中規模程度のオフィスビルの場合、それほど多くの来客は想定されません。そのため、スタンド設置型のサーマルカメラを導入しましょう。一方、大型ビルの場合には、タレットタイプを導入するのがベストです。
工場・倉庫
工場・倉庫の場合も、オフィスビルの事例と同様に、出入りするスタッフの人数に応じて、最適なサーマルカメラを選ぶ必要があります。小規模な工場であればハンディタイプでも問題ないかもしれませんが、多くの場合にはタレットタイプのサーマルカメラを導入した方が効率的でしょう。
学校・教育機関・塾
学校・教育機関・塾の場合、多数の児童が一斉に登校してくるため、サーマルカメラの導入が最適です。小規模な学習塾などの場合、ハンディタイプもしくはスタンド設置タイプで十分です。
イベント会場
イベント会場の場合、多人数の入場が想定されます。そのため、タレットタイプを導入しましょう。
まとめ
いかがでしたか。
自社に必要なサーマルカメラを購入するために必要な情報を余すことなく収集することができたのではないでしょうか。
●サーマルカメラとは
1.非接触で体表面温度を計測することができるカメラのことをいう
●サーマルカメラは大きく分けて3種類ある
1.タレットタイプ
2.ハンディタイプ
3.スタンド設置タイプ
●サーマルカメラを購入する際の選定ポイント
1.一度にたくさんの来客の体温をスピーディに計測したい
→タレットタイプ
2.1人ずつの計測でOK
→ハンディタイプ/スタンド設置タイプ
3.予算が限られている
→ハンディタイプ
●サーマルカメラの料金
1.タレットタイプ:50万円~90万円
2.ハンディタイプ:85,000円~20万円
3.スタンド設置タイプ:20万円~30万円
●サーマルカメラの導入は「助成金制度」を使うのがオススメ
1.オススメなのが「IT導入補助金」。コロナウィルスの感染拡大を対策するためのITツールの導入に対して、最大450万円(総額費用の2/3~3/4)もの補助が受けられる(※要審査)
●サーマルカメラの設置事例
1.サーマルカメラは、病院/スーパー/駅・空港/オフィスビル/工場/倉庫/学校/イベント会場など、さまざまなシチュエーションで活用できる