「学校に防犯カメラを設置することになった。犯罪を未然に防ぐためには、何に気をつけたらいいのだろう?」
あなたの学校で防犯カメラを設置することになったのですね。しかし、防犯カメラに関する知識がないため、どんなことに気を付けて設置したらいいのかわからず、困っているのではないでしょうか。
結論からいえば、小学校や中学校、高校などに防犯カメラを設置する際には、絶対に押さえるべきポイントがあります。以下の「三大原則」を押さえるようにしてください。
学校に防犯カメラを設置する際の3大ポイント
- 犯罪を未然に防ぐ「抑止対策」
- 万が一の際に備える「証拠対策」
- 24時間365日の「監視体制の構築」
この記事では、学校に防犯カメラを設置する際に押さえるべき上記の3大原則について詳しく解説いたします。加えて、「犯罪対策に最適なカメラの特徴」や「設置する際に押さえるべきポイント」、「業者選定のポイント」に至るまで徹底解説します。
この記事を読めば、「学校の防犯カメラ設置で失敗しないためのポイント」をすべて網羅できるので、カメラ業者に対して的確な指示が行えるようになります。自信をもって、防犯カメラ対策に着手できるようになります。
こんな想いがある方は、是非この記事をお読みください!
こんな方におすすめの記事です
- 学校に設置する防犯カメラ対策で失敗を「限りなくゼロ」したい
- 犯罪を未然に防ぐために「押さえるべきポイント」を知りたい
- 万が一の際にも「しっかりと証拠を残せる防犯カメラ」が知りたい
- 業者選定で「失敗しないためのポイント」を知っておきたい
それでは早速ご覧ください!
失敗しない!学校に防犯カメラを設置する際に
押さえるべき「3大原則」
冒頭でお伝えしました通り、小学校や中学校、高校などに防犯カメラを設置する際には、失敗しないための「三大原則」があります。どのような場合にも、このポイントを押さえれば、防犯対策で失敗する可能性を大幅に減らすことができます。いわばゴールデンメソッドともいえるものですから、是非チェックしてみてください。押さえるべき三大原則は以下の通りです。
- 1.犯罪を未然に防ぐ「抑止対策」
- 2.万が一の際に備える「証拠対策」
- 3.24時間365日の「監視体制の構築」
1つずつ、解説していきますね。
Point1犯罪を未然に防ぐ「抑止対策」
-絶対に「侵入させない」ことを第一に考えよう!
学校の防犯対策を考える際に、もっとも重要なのが「抑止対策」です。具体的にいえば「建物内に侵入させない」対策を講じることを第一に考えましょう。
当たり前のことですが、99パーセントの犯罪者は「犯罪がバレたくない」と思っています。ばれずに完全犯罪を遂行したいと考えるものです。
「ここで罪を犯したら、まちがいなく検挙されるだろう」と思われるような防犯対策ができれば、犯罪の発生率を大幅に減らすことができます。ですから、1にも2にも侵入を阻止する「抑止対策」に力を入れるようにしましょう。
具体的には後述しますが、校門の周囲に目立つ形をしたガンタイプの防犯カメラを設置したり、センサーライトを設置したり、人の動きを感知して作動する警報システムを設置したりするといった具合です。
Point2万が一の際に備える「証拠対策」
万全の「抑止対策」を講じたとしても、犯罪者の侵入を100パーセント防ぐことはできません。99パーセント完璧な防犯対策を講じたとしても、残り1パーセントの確率で、建物内に侵入されてしまうことを想定しておきましょう。
二重三重の対策を講じる心がまえでいることが大切です。
具体的には、防犯カメラを使った「証拠対策」を行うようにしてください。万が一、侵入されてしまった際に「建物内はノーガードでした」となれば、学校の責任問題に発展しかねません。そのため、防犯カメラを設置することで、犯人逮捕の手がかかりとなる物的証拠が残るように対策しましょう。
具体的には後述しますが、夜間も撮影できる暗視カメラや、ネットワークカメラなどの設置がオススメです。また、プラスアルファの対策になりますが、貴重品を保管している職員室にはさらなる防犯対策を講じるのもオススメです。
Point324時間365日の「監視体制の構築」
学校の防犯対策で押さえるべき3つ目のポイントは「24時間365日の監視体制」です。当然のことながら、犯罪者は人気のない夜間や休日に犯行に及ぶ可能性が高いです。ですから、誰もいない間の対策もしっかりと講じる必要があるのです。
ガードマンを24時間待機させるだけの予算があれば別ですが、そうでない場合には、防犯カメラにその役割を担ってもらうのが賢明です。具体的には、4時間体制で録画できるカメラを設置したり、PoE給電タイプの防犯カメラを設置したりといった具合です。
学校の防犯カメラ対策において「押さえるべきポイント」については、ご理解いただけましたでしょうか。改めてポイントをまとめますと以下の通りです。
- 建物内への侵入を防ぐ「抑止対策」
- 万が一、侵入・犯罪が起こった際に犯人確保につなげる「証拠対策」
- 24時間365日、昼夜問わず行う「監視体制の構築」
まずは、これら3大原則を押さえることが重要と覚えておきましょう。
学校に防犯カメラを設置する際に
押さえるべき4つのポイント
続きまして、防犯カメラを設置する際に押さえるべきポイントを解説したいと思います。
ポイントは全部で4つあります。1つずつ、解説していきますね。
- 1.「警戒線の概念図」を頭に入れておく
- 2.抑止対策
- 3.証拠対策
- 4.貴重品が保管されている場所の重点対策を行う
Point1「警戒線の概念図」を頭に入れておく
学校の防犯カメラ対策を行う際に、ぜひ参考にしていただきたいのが、文部科学省の作成した「警戒線の概念図
」です。
以下をご覧ください。学校の防犯対策においては「3つの仮想的な警戒線」があると考え、その警戒線を網羅するように、防犯対策を講じるべきだということを表しています。
出典:文部科学省「図5‐1‐1 警戒線の概念図」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shisetu/shuppan/04091401/018.htm
第1警戒線は「敷地の外周」です。敷地内への侵入を未然に防ぐことを目的にした防犯対策だと考えてください。
第2警戒線は「建物の外周」です。敷地に侵入された後に、建物内への侵入を阻止するための防犯対策だと考えてください。
第3警戒線は「屋内・室内」です。建物内に侵入されたあと、甚大な被害を防いだり証拠を残したりするための防犯対策だと考えてください。
これら3つの警戒線を意識して防犯対策を講じると、失敗する確率を劇的に減らすことができます。ですから、十分に頭に入れておいてくださいね。
それぞれの警戒線において「防犯対策がバッチリだ!」と確認できれば、抜け漏れがなくなります。
Point2抑止対策
抑止対策としては、大きく分けて4つあります。1つずつ解説していきますね。
- 外周警報システムで侵入を阻止する
- ステッカーで警告を行う
- 要件を満たすカメラを設置する
- 人感ライトを設置する
外周警報システムで侵入を阻止する
敷地内への侵入を防ぐ抑止対策として、もっともオススメしたいのが「外周警報システム」の導入です。外周警報システムは、敷地の外周にセンサー張り巡らし、不審者の敷地内への侵入を防ぐためのものです。
「ジリリーン!」「ファンファン!」「ウーゥ!」といった警報音を鳴らすほか、人間の声で「あなたの動きは完全に監視されている!立ち入らないでください!」といったメッセージを流すこともできます。
音声を使った威嚇は、侵入者に対して「バレるかもしれない!」という強い恐怖心を植え付けることができます。犯罪を未然に抑止する際に非常に効果的ですから、是非取り入れてみてください。
ステッカーで警告を行う
地味な取り組みに思えますが、非常に効果があるのが「ステッカーによる威嚇」です。建物の外周に「防犯カメラで録画中」などといったステッカーを貼っておくと、それだけで犯罪抑止効果を得ることができます。
ステッカーはできるだけ目立つように、複数個所に貼るとよいでしょう。防水加工や耐水加工してあるステッカーを貼るようにしてください。
要件を満たすカメラを設置する
犯罪の抑止対策として、校門や建物への侵入経路となり得る場所に防犯カメラを設置しましょう。抑止対策用の防犯カメラには、以下の要件を満たすカメラを設置するようにしてください。
【抑止対策のカメラとして満たしたい条件】
・ガンタイプカメラ
侵入者が一目見て「防犯カメラがある」と認識させることが重要です。そのため、いかにも防犯カメラといった形の目立つフォルムのカメラを選びましょう。
・暗視カメラ
学校への侵入は、人がいない夜間が少なくないため、昼夜問わず撮影できる暗視カメラを選びましょう。解像度が高い方がベターです。
・防水・防塵等級が高いカメラ
建物の外周は、雨家是の影響を受けやすいので、防水・防塵等級が高いカメラを選んでおくと安心です。対候性を表すIP等級が高いもの(最大IP8)を設置すると安心でしょう。
人感ライトを設置する
犯罪者が建物内に侵入しようとした際には、音による撃退に加えて「人感ライト」の設置も有効です。光で照らすことで「自分の行いがバレるかもしれない」といった危機感をあおるころができるからです。
いかがでしたでしょうか。敷地内への侵入を防ぐ「抑止対策」について、ご理解いただけたのではないかと思います。上記で取り上げた4つのポイントを押さえて抑止対策を講じてくださいね。
Point3証拠対策
続いて行っていただきたいのが「証拠対策」です。万が一、犯罪者が敷地内に侵入してしまった場合、犯人逮捕の手がかりを残しておくことが重要です。是非、証拠対策もぬかりなく講じるようにしてください。ポイントは2つあります。1つずつ、解説していきますね。
- 要件を満たすカメラを設置する
- 死角がないか、最終チェックする
要件を満たすカメラを設置する
証拠対策として、建物内に設置するカメラについては、以下の要件を満たすカメラを選んでください。
【証拠対策のカメラとして満たしたい条件】
抑止対策用のカメラと同様に、以下の3つの条件を満たすようにしてください
・ガンタイプカメラ
・暗視カメラ
・防水・防塵等級が高いカメラ
それに加えて、是非とも押さえていただきたいのが「広角タイプのカメラを選ぶ」というポイントです。
学校といえば、広い校庭がつきものです。ですから、建物周辺や校庭の幅広いエリアをしっかりと撮影するには、広角カメラが適しているのです。防犯カメラ事業者に、なるべく高解像度で、昼夜問わず撮影できる広角カメラを選定してもらいましょう。
また、カメラが破壊されてしまう危険性を考慮するならば「クラウド保存可能なネットワークカメラ」にしましょう。カメラが壊されたとしても、それまでの撮影データがクラウド保存されるので、データの破損を防ぐことができます。
証拠対策では、建物の入り口付近をマークするように、重点的に設置するように心がけてください。必要に応じて、廊下や体育館裏、教室などにも設置しましょう。
死角がないか、最終チェックする
学校は死角になる場所が少なくありません。そのため、いかなる犯罪も許さないとなれば「徹底的に死角をつぶすこと」にも注力するようにしてください。
「死角がないか」「思わぬ経路からの侵入もしっかり録画できるか」については、カメラ業者任せにせず、あなた自身でダブルチェックすると、より安心できるでしょう。
社歴の長い先生や教頭先生などに、過去にどんな場所で犯罪があったのか、どんな侵入経路が考えられるのか等についてアドバイスをもらうのもいいと思います。
学校の防犯カメラ対策では「徹底的に死角をなくすこと」、その点を是非押さえるようにしてください。
Point4貴重品が保管されている職員室などの重点対策を行う
学校における防犯カメラ対策では、児童への危害を防ぐことが最大のポイントですが、「機密情報を盗むことを目的にした侵入」や「金品目的による侵入」も考えられます。そのため、職員室などは、特別な警戒をほどこすことが大切です。
その際にオススメの防犯対策は以下の2つです。1つずつ解説していきますね。
- テンキーで解錠するドアロックシステムを導入する
- ドーム型の防犯カメラを設置する
テンキーで解錠するドアロックシステムを導入する
職員室など、重点的な対策を行いたい場所は、テンキーで暗証番号を入力することで解錠できるドアロックシステムを導入するとよいでしょう。暗号が分からなければ、犯罪者は侵入できませんから、情報漏えいや金品の奪取を未然に防ぐことができます。
職員しか知らない暗証番号は毎月更新するなどして、定期的に見直すようにしましょう。
ドーム型の防犯カメラを設置する
万が一に備えて、職員室にも防犯カメラを設置したい場合には、威圧感を与えない「ドーム型の防犯カメラ」を設置するとよいでしょう。日頃から先生たちが利用する場所なので、ガンタイプカメラのように目立つフォルムのものは避けるとよいでしょう。
いかがでしたでしょうか。
学校における防犯対策の具体的なイメージが湧いてきたのではないでしょうか。
ここまでくれば、あとは防犯カメラ業者を選ぶだけです!ただし、やみくもに防犯カメラ業者を選ぶと、すべての防犯対策が台なしになってしまうことがあります。ですから、業者選定については細心の注意を払うように心がけてください。
防犯カメラ業者を選ぶ際に
押さえるべきポイントは3つある!
防犯カメラ業者を選ぶ際には、絶対に押さえるべきポイントは3つあります。
それは以下の通りです。1つずつ解説していきますね。
- 1.現場下見を入念に行う誠実な業者を選ぼう
- 2.自分たちが気づかなかった「一歩先ゆく提案ができる会社」を選ぼう
- 3.アフターサポートや万が一の安心保証が手厚い業者を選ぼう
Point1現場下見を入念に行う誠実な業者を選ぼう
カメラ業者選定の際に、是非ともチェックしてほしいのが「現場下見を入念に行う業者かどうか」という点です。防犯カメラ対策を講じる際には、死角になる場所を徹底的に排除することがポイントになります。
もしも下見をしっかり行わなければ、死角に気づかず、犯罪者による侵入を許してしまいかねません。そうなっては、いくら防犯対策にお金を投じたとしても、すべて台なしになってしまいます。
現場下見にしっかりと力を入れて、詳細な細目の書かれた見積書を提出する事業者に依頼すると失敗しないでしょう。
Point2自分たちが気づかなかった「一歩先ゆく提案ができる会社」を選ぼう
「一歩先行く提案ができる業者」に任せると安心です。どんなに前提知識があっても、プロでなければ気づかないポイントというのはたくさんあるからです。
「御用聞き」に徹しているような業者だと、あとあと思わぬミスを犯してしまう可能性が高いです。自分たちも気づかないようなアドバイスを行ってくれる「提案力の高い業者」に依頼しましょう。
Point3アフターサポートや万が一の安心保証が手厚い業者を選ぼう
誠に残念なことですが、なかには「カメラを設置したら終わり」と考えている事業者が少なくありません。カメラが盗難にあった、カメラが壊された、カメラが壊れたといった非常事態に遭遇したときに、迅速に代替品(だいたいひん)を持ってきてくれるような会社だと、安心です。
意外と盲点になりがちですが、どのようなサポート体制や保証を行っているのかについても、入念にチェックするようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。学校の防犯カメラ対策について「前に進めることができそうだ」と、自信が得られたのではないでしょうか。改めてポイントを整理いたします。ポイントは以下の通りです。
●学校の防犯カメラ対策の「3大原則」を押さえる
1.犯罪を未然に防ぐ「抑止対策」
2.万が一の際に備える「証拠対策」
3.24時間365日の「監視体制の構築」
●防犯カメラを設置する際に4つのポイントを押さえる
1.「警戒線の概念図」を頭に入れておく
2.抑止対策を行う(外周警報システム・ステッカー・カメラの設置・人感ライト)
3.証拠対策を行う(カメラの設置・死角のチェック)
4.貴重品が保管されている場所の重点対策を行う(ドアロックシステム・ドーム型カメラの設置)
●防犯カメラ業者を選ぶ際には3つのポイントを押さえる
1.現場下見を入念に行う誠実な業者を選ぼう
2.自分たちが気づかなかった「一歩先ゆく提案ができる会社」を選ぼう
3.アフターサポートや万が一の安心保証が手厚い業者を選ぼう